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佐賀県唐津を拠点に作陶する、陶芸家・浜野まゆみさんの五寸の「白瓷・陰刻皿」です。 （こちらの白瓷陰刻皿は、浜野さんのパートナーでもある陶芸家・矢野直人さんの薪窯で焼成された作品です） 登り窯（薪窯）で焼成されており、見込みに野の花を陰刻、薪の灰被りもほのかにあり、薄く青みがかった白瓷の透明感のあるテクスチャーに味わい深い景色を生み出しています。古伊万里や李朝の古作を手本としつつも独自の解釈をもって唯一無二の器を作り出す、浜野さんならではの作品です。 浜野さんは有田窯業大学校で学ばれていた頃に初期伊万里の器に実際に触れたことがきっかけで、1640～50年頃に登場し江戸後期に途絶えた「糸切り成形」の再現に主に取り組まれている作家さんです。当時の磁器に倣い、糸尻・高台はやや内向きに。皿のかたちに合わせ高台も花型にかたどるなど、細部まで妥協のない器を手がけられています。 北鎌倉の工芸のギャラリー「蓮依」で浜野さんの個展の際に購入、新品未使用の自宅保管品になります。 そちらの展示では同手の物がいくつか出品されていたのですが、器の見込みに灰被りがあるものをチョイスしましてそちらがこの出品物になります。 大きさは、径15cm×高さ（深さ）3.5cm。 元よりヒビや欠けなどはありませんが、浜野さんの器ならではの味わいがありますのでそのへんご理解いただけますようお願い申し上げます。 矢野直人 山本亮平 梶原靖元